名前 |
川村 智(情報工学) |
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動画 | |
概要 |
川村氏は情報工学部門の企業内技術士である。大学は機械工学科を卒業したが、大手電機会社系列のコンピュータ会社に入社し、現在もその会社に勤務している。 入社当初は新幹線運行管理システムを担当する予定だったが、すぐにデータベース部門に異動。SQLアナライザの処理高速化を担当し世界最速を達成した。しかし、当時はリレーショナルデータベースは全く評価されなかった。 その後、ミニコンの業務に携わり、大型コンピュータ全盛だった金融業界にミニコンを提案。その案件でイギリスに赴任した。イギリスでは日本人に対する冷たい目もあったそうだが、とにかくこまめなコミュニケーションでわだかまりを解く努力をしたとのことである。 帰国後は電話通信会社のアラームデータを解析し故障箇所を推定するシステムを担当。阪神淡路大震災時に、開発中だったそのシステムが通信網復旧に大いに活用されるのを体験した。その他、警察の緊急配備システムやヘリコプター映像伝送システムなどの先進システムを担当した。 その後、現在の「クラウドシステム」の先駆けとなる「グリッドクラスタシステム」にチャレンジ。当時は社内外から有効性を疑問視されたが、それを払拭していくため、専門誌への執筆を積極的に行った。その関係で2001年前後に政府関係の会議でコンピュータの未来予想を語ったが、オープンソース化、小型化、携帯化、モバイル化など、当時の予想は、ほぼ現実となった。 技術者・技術士にも「守破離」があり、先輩の教えを守る時期、その経験を基に自分のアイディアを実現していく時期、そしてこれまでに無い新たな技術にチャレンジしていく時期と進歩していくものと感じているそうである。 そして、社内での技術士の立場は、「研究所(博士)が開発した技術を技術士が製品化」していくとのことであった。 |